レスポンデント条件づけとオペラント条件づけ

レスポンデント条件づけ
レスポンデント条件づけ・古典的条件づけとは、学習の一形態であり、刺激の対呈示によって刺激間に連合が起こり反応が変化容することで連合学習に分類されます。
行動主義心理学の基本な理論になります。

1903年、ロシアの生理学者イワン・パブロフによって研究が進んだことから、パブロフ型条件づけとも呼ばれています。
パブロフの犬(パヴロフの犬)の実験とは、犬にベルの音を聞かせながら餌を与えることを繰り返すと、餌を与えなくても次第にベルの音を鳴らすだけで犬が唾液を分泌するようになると条件反射の研究観察がもとになった理論の事です。
この場合、反応(唾液を分泌)を引き起こす刺激(餌+ベルの音)が増えたことになります。

レスポンデント条件づけ・古典的条件づけとは、「条件反射(条件があってはじめて起こる反射)」は「条件刺激」と「無条件刺激」を時間的に接近させて(接近の法則)、何度か対提示(同時に出す)することによって、「無条件刺激」から引き起こされる「無条件反射」を「条件刺激」と結びつける、そして「無条件刺激」によって「条件刺激」を起こさせるようにする過程(反射的鼓動を起こす刺激の数)が増えるという事です。

つまり、学習の結果として、反応する刺激が増えたということになります。
これがレスポンデント条件づけの定義となります。

オペラント条件づけ
オペラント条件づけ・道具的条件づけとは、報酬や嫌悪刺激(罰)に適応して、自発的にある行動を行うように学習する(刺激と反応の結合によって成立する)ことで連合学習に分類されます。
行動主義心理学の基本的な理論になります。

徹底的行動主義を構築したアメリカのバラス・スキナーによって研究が進んだことから、スキナー型条件づけとも呼ばれています。
1898年のエドワード・ソーンダイクによる実験がはじめてでしたが、1938年にバラス・スキナーがオペラント条件づけ・道具的条件づけについて体系的な研究、マウスやハトを用いてスキナー箱を使った実験を開始しました。
スキナー箱とは、マウスが餌が出るレバーを押すように自発的に行動(operate)するようになることを観察する代表的な実験装置のことです。
空腹のネズミをスキナー箱(レバーを押すと餌が出る)に閉じ込めておき、偶然レバーを押して餌を得ると、次第にレバーを押す行動が増える。
また、空腹のハトをスキナー箱(キイをつつくと餌が出る)に閉じ込めておき、偶然キイ(円形の発光板)をつついて餌を得ると、次第にキイをつつく行動が増える。
この場合、刺激(餌)によって、行動(レバーを押す、キイをつつく)を引き起こす頻度が増えた(強化された)ことになります。

つまり、学習の結果として、刺激によって反応が増えたということになります。
これがオペラント条件付けの定義となります。



投稿日: 2021年1月13日 | カテゴリー: 心理学用語