ノイズ

コミュニケーションを妨害するあらゆるものの事をノイズとあらわします。
ノイズを減らすことができれば、効果的なコミュニケーションを持つことが可能となると考えられています。

ノイズは大きく分けて以下の3つがあります。
①物理的ノイズは、メッセージの伝達を妨害する物理的な原因と考えられています。

②心理的ノイズは、送り手のメッセージの記号化(生成)、受け手の記号解読(解釈)を妨害したりする心理的な原因と考えられています。性格や先入観、偏見などのもたらす認知や思考の歪みが、メッセージの生成と処理を歪めることになります。自己理解と他者理解を深めることが心理的ノイズを低減させること繋がります。

③意味的ノイズは、お互いが共通に理解していない表現や言葉のもたらす妨害で、送り手の記号化と受け手の記号解読にズレを生じさせる意味的な原因と考えられています。


ノイズ低減スキル
ノイズは完全に取り除くことはできないものと考えるべきで、コミュニケーションには必ずノイズは発生するものと考え、むしろ、いかにノイズを減少させるか、最小限に影響を食い止めるかという努力が必要と考えるべき、といわれています。

①物理的ノイズの低減には、お互いがコミュニケーションに集中できる環境を整える事が大切と考えられます。騒々しい場所を避け、周囲の人々の存在が気になって気が散るような場合には、仕切られた空間(場所)を選ぶようにすることが低減に繋がります。

②心理的ノイズの低減には、自身の性格をもとに認知する傾向や判断する傾向の特徴というものを理解していれば、自分の発言や応答をコントロールすることが可能となり、相手の発言を歪めずに解釈することが可能となります。

③意味的ノイズの低減には、お互いに相手が共通理解できる言葉と表現を使用する事が必要と考えられています。また、言葉の意味には日本人が共通に理解している辞書的な意味である外延的意味と特定の個人が生活経験を通じて形成した意味の内包的な意味があり、公的なコミュニケーションは外延的な意味で完了する事が可能ですが、私的で内面的なコミュニケーションに対しては内包的意味の持つ意味が大きくなると考えられていることから、内包的な意味を読み取ることも低減に繋がるとされています。


投稿日: 2021年2月24日 | カテゴリー: 心理学用語