注意欠陥・多動性障害(ADHD)

小学校で問題視されている、「注意欠陥/多動性障害」とは
不注意・多動性・衝動性の全てまたはどれかにあたる場合に呼ばれます。
6~7才頃、特に男子に発症することが多く
小学校に入学後の授業を座って受けなければならない状況になって
ようやくその傾向が分かるようになります。

例えば先生が話をしているのに友達と話をしていてきちんと聞けない(不注意)
授業中に歩き回ったり、じっと席についていられない(多動と言われている行為)
自分の順番がくるのを待てないで邪魔をしてしまう
善悪や後先を考えずに行動してしまう(衝動性)などの子どもがそれにあたります。

原因についてはまだはっきりとは分かっていおりませんが
注意や行動をコントロールする脳の働きのかたよりが関係していると考えられております。
他にも遺伝やアレルギーなど様々な要素が絡み合い生ずるという説もあります。

年齢とともにその症状は緩和され落ち着いてきますが
若干小さな行動は残るケースもあるようです。
また、副次的に勉強の遅れやクラスで馴染めないなど
不適応が理由で不登校や非行に陥るケースも見られます。

治療は医師による薬の投与で副作用の心配もあり
食欲不振や不眠、腹痛や頭痛が起こる場合もあります。
また臨床心理士によるカウンセリングや行動療法なども有効な手段となっています。

◆不注意の兆候例
・細部に対して注意を払えない
・勉強や遊びに対し注意力を維持するのが困難
・話しかけられた時に、聞いていない事が多々ある
・指示に従わない事が多く、言われた事を出来ない事が多々ある
・系統だった課題や活動が上手く出来ない
・よく物をなくす
・物忘れが多い
・外からの刺激によってすぐ気がそらされる

◆多動性の兆候例
・手や足を絶えず落ち着かなく動かしたり、身もだえしたりする
・教室やその他の場所でしばしば席を離れる
・過度に走り回ったり、何かに登ったりという行為がよくある
・レジャー活動で静かに遊んだりおとなしく参加する事がなかなか出来ない
・絶えず動き回っていたり、何かに突き動かされたりする行動をみせる
・過度にしゃべる


投稿日: 2015年7月23日 | カテゴリー: 大人の発達障害|精神症状