臨床心理士とは

心理学の専門家、臨床心理士というのは最近よく耳にすると思いますが、
臨床心理士とは一体、どんな職業で、どのように資格を取得するのでしょうか?

まず臨床心理士になるには、日本臨床心理士資格認定協会の試験に合格しなければなりません。
受験資格は、同協会が指定する大学院で心理学を学ぶか、
または海外で同等の教育を修めていることが必要になります。
合格すれば臨床心理士の資格を得られるものの
医師免許のような 国家による認定資格ではありません(学会資格)。

近年、国家資格に格上げしようという動きが厚生労働省で検討されている矢先に、
社員50名以上の会社に対してストレスチェックが義務化となる法案が決定し、
2015年の12月1日より開始となります。
余談になりますが、このストレスチェックでは産業医の負担が大きく
医師の中からも臨床心理士がなぜもっと活躍でるようにしないのかと
国に対して疑問視する声が少なくありません。

心理カウンセリングは、大半の時間を悩んでいる依頼者が話すことに費やされます。
当然1回約50分程度のカウンセリングをしても
その一度のカウンセリングで劇的変化はありません。
例えば、身体の病気は薬を飲んだり、入院したり、あるいは手術し
悪いところを切除すれば比較的早く治ります。
ところが周りにうつ病を抱えていらっしゃる方がいらっしゃれば理解できるでしょうが
心の病気は投薬でもすぐに完治することはなく相当な時間を要します。

特に患者が幼少時代の出来事や心の底にある怒りや他の要因など
無意識レベルでうつ状態になっている場合などは
カウンセリングでじっくりと臨床心理士に話すことが
精神科で薬を沢山もらうより改善するケースが多いのも事実です。